SPY x FAMILY
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役割分担の書き換え
家族とは演技である
1巻
ロイド。職業精神科医って設定で「お子さんは男の子?女の子?」という質問に「これから決めます」は風刺が利いてる。
ヅラをうばってくる、のようなちょっとアホな設定にして、血なまぐささ消してるんだけど、そのせいで殺される人がいたりして、血なまぐささバランスが取れてない。逆に「ものすごく重要なことで殺されたんならまだわかるが、大臣のヅラでかよ......」と引いてしまう。確か前に読んだとき、そんなところが気になって入りきれなかった気がする。
父、娘、母の順で家族が増えていく。父、母、娘じゃなくて。
「まずは小さな要求をのませ最終的に正式な婚姻を承諾させてやる!」「なんていい人!」
永遠の愛を誓うロマンティックラブイデオロギーの真逆で、双方がともに望むかぎり=殺しの/任務の続くかぎりと誓ってることが、むしろ「あるべき家族」に近い。JPOP的な価値観は真逆で「永遠に愛してる」だの「生まれ変わっても」だの、要はそれが愛情のようで人を束縛することになるので。 寝室は「もちろん別々です」。セックスすら家族の、夫婦の要件ではない。
料理をつくるのもロイド。ヨルはつくらない。
ミッションのために家族になってるのだが、家族を続けたいためにはミッションを成功させなければならないという入れ子構造。